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ロシアリクガメはなつく?寿命はどれくらい?性格・飼育から見える本当の魅力

ロシアリクガメは丈夫で飼いやすいと言われる一方で、本当になつくのか、寿命はどれくらいなのか、気になって調べ始めた方も多いのではないでしょうか。


エキゾチックアニマルの中では比較的身近な存在ですが、見た目の可愛さだけで判断してしまうと、あとから戸惑うことも少なくありません。


この記事では、ロシアリクガメの寿命やなつくと言われる理由を軸に、生態や習性、実際の飼育で見えてくるポイントを整理しながら解説していきます。


これから迎えようか迷っている方も、すでに一緒に暮らしている方も、自分の状況に照らし合わせながら読み進めてもらえたら嬉しいです。

この記事はこんな方におすすめ
  • ロシアリクガメがなつくのか気になっている方
  • ロシアリクガメの寿命を事前に知っておきたい方
  • これからロシアリクガメを迎えるか迷っている方
  • 飼い始めたけれど、接し方や飼育に不安がある方
目次

ロシアリクガメはなつく?寿命や性格から見える本当の姿

ロシアリクガメとはどんなカメ?

ロシアリクガメとは、中央アジアを中心に広く分布する小型のリクガメです。
学名は Testudo horsfieldii で、日本ではホルスフィールドリクガメという名前でも知られています。

生息地はロシア南部、カザフスタン、ウズベキスタン、アフガニスタンなどで、草原や半砂漠といった乾燥した地域が中心です。
これらの地域は、夏と冬の寒暖差が非常に大きく、年間を通して過酷な環境条件が続きます。

ロシアリクガメは、こうした環境を生き抜くために、地面に深い穴を掘って生活する習性を発達させてきました。
暑さや寒さから身を守るため、活動時間は限られており、一日の多くを巣穴の中で過ごします。

この生態的背景から、人工飼育下でも「動かない時間が長い」傾向があります。
初めて飼育する方の中には、これを体調不良と勘違いしてしまうケースも少なくありません。

しかし実際には、動きが少ないこと自体がロシアリクガメの自然な状態です。
活発に動き回るペットを想像して迎えると、イメージとのギャップに戸惑うことがあります。

ロシアリクガメの特徴は?

ロシアリクガメの外見的な特徴としてまず挙げられるのが、丸みのある甲羅とずんぐりした体型です。
成体でも甲長はおおよそ15〜20cm程度で、リクガメの中では比較的小型に分類されます。

この体型は可愛さを目的としたものではなく、生態に強く結びついた進化の結果です。
乾燥地帯で体温を効率よく保ち、地面を掘って生活するために、短く太い四肢と強い爪が発達しました。

特に前脚の力が強く、床材を掘ろうとする行動は本能的なものです。
飼育下で掘れる環境がないと、落ち着きがなくなったり、ストレス行動が増えることがあります。

性格面では、極端に神経質でも攻撃的でもない個体が多いとされています。
ただし、環境変化には敏感で、ケージの移動や頻繁なレイアウト変更はストレスになりやすい傾向があります。

このため、「慣れるまでに時間がかかる」という印象を持たれやすいカメでもあります。
人の存在に順応するまで、数週間から数か月かかることも珍しくありません。

一度環境に慣れると、行動は安定し、無駄に甲羅にこもることが減っていきます。
この変化は、体調が良好で、安心して暮らせているサインでもあります。

ロシアリクガメはなつく?

ロシアリクガメはなつくのか、という疑問は検索でも非常に多く見られます。
結論から言うと、犬や猫のように感情表現でなつく動物ではありません。

ただし、人を認識し、安心できる存在として慣れることは確実にあります。
この点を誤解すると、「なつかない」「懐きにくいペット」という評価につながってしまいます。

爬虫類は基本的に、相手が危険かどうかを経験から判断します。
ロシアリクガメも、毎日世話をする人の動きや声、餌を与える行為を繰り返し学習していきます。

その結果、餌の時間になると近づいてきたり、逃げずにこちらを見るようになります。
これが一般に「なついた」と感じられる行動です。

重要なのは、これは愛情表現ではなく、学習と安心感に基づく反応だという点です。
触られることを好む個体もいれば、距離を保つ方が落ち着く個体もいます。

無理に触れ合おうとすると、逆に警戒心が強まることがあります。
ロシアリクガメとの関係は、「構わない時間」を尊重することで深まっていきます。

ロシアリクガメの習性は?

ロシアリクガメの習性は、野生での生活環境を強く反映しています。
この種は基本的に昼行性で、気温が安定する午前から昼過ぎにかけて活動する傾向があります。

一方で、常に活発に動き続けるわけではありません。
野生では捕食者や極端な気温変化を避けるため、巣穴の中で過ごす時間が非常に長いのが特徴です。

この習性は飼育下でも変わりません。
一日の多くをシェルターや床材の下で静かに過ごす個体は、決して珍しくありません。

飼育初心者の方は「元気がないのでは」と不安になることがありますが、
環境と体調が安定している場合、この行動はむしろ正常です。

また、ロシアリクガメは単独行動を基本とする動物です。
他個体や人との頻繁な接触を必要とせず、一定の距離感を保つことで落ち着きます。

そのため、毎日触れ合うことが信頼につながるわけではありません。
静かに同じ環境で過ごす時間を重ねることが、結果的に慣れにつながります。

習性を理解せずに過度に構うと、甲羅にこもる時間が増えたり、食欲が落ちることがあります。
これは拒否ではなく、ストレスのサインです。

ロシアリクガメの寿命は?

ロシアリクガメの寿命は、飼育環境が適切であれば20〜30年程度とされています。
爬虫類の中でも比較的長寿な種類で、一度迎えると長い付き合いになる動物です。

寿命が長い理由の一つは、代謝(体内でエネルギーを消費する速度)が緩やかなことです。
急激に成長せず、体への負担が少ない生き方をしています。

ただし、この寿命は「自然に放っておいても生きる」という意味ではありません。
紫外線(UVB)不足や栄養バランスの偏りは、寿命を大きく縮める原因になります。

特に、カルシウム吸収がうまくいかないと、甲羅や骨に異常が出ることがあります。
これは短期間では分かりにくく、数年かけて表面化するケースもあります。

温度管理も寿命に直結します。
低温が続くと消化機能が低下し、食欲不振や内臓への負担につながります。

一方で、基本的な飼育環境を守っている個体は、年齢を重ねても安定した生活を送ります。
活動量が極端に落ちず、食事のリズムも大きく崩れません。

ロシアリクガメの大きさは?

ロシアリクガメの大きさは、成体で甲長15〜20cm前後が一般的です。
オスはやや小さく、メスの方が大きく成長する傾向があります。

このサイズは、リクガメの中では比較的コンパクトな部類です。
そのため、日本の住宅環境でも飼育しやすいと考えられています。

しかし、大きさが小さいからといって、省スペースで問題ないわけではありません。
ロシアリクガメは見た目以上に歩き回る習性を持っています。

野生では、餌を探すために広い範囲を移動します。
飼育下でも、歩けるスペースがないと運動不足になりやすくなります。

運動不足は肥満や内臓への負担につながり、結果として寿命を縮める原因になります。
適度に歩ける環境は、健康維持のために欠かせません。

また、成長は数年単位でゆっくり進みます。
幼体のサイズだけを見て環境を決めると、後から狭く感じることがあります。

最初から成体サイズを想定して飼育環境を整えることが重要です。

ロシアリクガメの寿命を延ばす飼育方法となつく環境づくり

ロシアリクガメの生息地は?

ロシアリクガメの生息地は、中央アジアを中心とした乾燥地域です。
ロシア南部、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、アフガニスタンなどが主な分布域として知られています。

これらの地域は、年間降水量が少なく、草原や半砂漠が広がる環境です。
夏は非常に高温になり、冬は氷点下まで冷え込むこともあり、寒暖差が極端に大きいのが特徴です。

ロシアリクガメは、この厳しい環境を生き抜くために、地面に深い穴を掘って生活する習性を身につけてきました。
日中の暑さや夜間の冷え込みを避けるため、巣穴の中で体温を調整します。

この生息地の特徴を理解すると、飼育下で潜ろうとする行動や、動かない時間が長い理由が見えてきます。
これらは体調不良ではなく、野生由来の自然な行動です。

また、湿度が高い環境は本来の生息地とは大きく異なります。
過度な湿気は、皮膚トラブルや甲羅の異常につながる可能性があります。

ロシアリクガメの飼育方法は?

ロシアリクガメの飼育で最も重要なのは、温度・紫外線・運動環境の3点を安定させることです。
この3つが揃わないと、食欲や行動に影響が出やすくなります。

日中はバスキングスポット(体を温める場所)を設け、局所的に30℃前後を確保します。
一方で、ケージ全体を同じ温度にせず、涼しい場所を用意することも欠かせません。

紫外線(UVB)は、カルシウムを体内で利用するために必要です。
屋内飼育では、紫外線ライトを常設することが前提になります。

床材には、乾燥を保ちつつ掘れる素材が適しています。
潜れる環境があることで、ロシアリクガメは落ち着いて過ごせるようになります。

ケージのサイズも重要です。
成体サイズを想定し、歩き回れるスペースを確保することで運動不足を防げます。

ロシアリクガメの食べ物は?

ロシアリクガメの食べ物は、基本的に低カロリーで繊維質の多い植物が中心です。
野生ではイネ科植物や広葉草を主に食べています。

飼育下では、小松菜、チンゲン菜、タンポポ、オオバコなどが主食として適しています。
これらはカルシウムを比較的多く含み、日常的に与えやすい野菜です。

一方で、果物や糖分の多い野菜は注意が必要です。
過剰に与えると、消化不良や腸内環境の乱れにつながります。

市販の人工フードは補助的に使うことはできますが、主食にするのは適切ではありません。
自然に近い食事内容を意識することが大切です。

カルシウム不足を防ぐため、必要に応じてサプリメントを使用します。
ただし、過剰投与も問題になるため、用量を守ることが重要です。

食べ物は寿命に直結します。
短期間では差が出にくくても、数年単位で健康状態に影響が現れます。

ロシアリクガメの冬眠は必要?

ロシアリクガメは、野生では冬の寒さをやり過ごすために冬眠を行うリクガメです。
生息地では冬に気温が氷点下まで下がることもあり、活動を止めて代謝を下げることが生存戦略となっています。

この点から、ロシアリクガメは「冬眠する種類」として紹介されることが多くあります。
しかし、飼育下において必ず冬眠させなければならないわけではありません。

現在の飼育環境では、温度や照明を安定して管理できるため、通年活動させる方法が一般的に選ばれています。
特に初心者の場合、無理に冬眠を行わない方が安全性は高いとされています。

注意すべきなのは、中途半端な冬眠が最も危険だという点です。
体力が十分でない状態や、温度管理が不安定な環境で冬眠に入ると、衰弱や死亡のリスクが高まります。

冬眠を行う場合には、体重、健康状態、年齢、過去の飼育履歴を総合的に判断する必要があります。
これは自己判断が難しく、経験と知識が求められる領域です。

そのため、多くの飼育者は「冬眠させない」という選択をしています。
これは自然を否定する行為ではなく、飼育環境に合わせた合理的な判断です。

ロシアリクガメの値段はいくら?

ロシアリクガメの値段は、日本国内では比較的安定しており、1万円前後から販売されていることが多い種類です。
他のリクガメと比べると入手しやすく、この点が人気につながっています。

しかし、購入価格だけを見て「飼いやすい」「手軽」と判断するのは注意が必要です。
ロシアリクガメの飼育には、初期設備として一定の費用がかかります。

紫外線ライト、保温器具、ケージ、床材、シェルターなどが必要になります。
これらを一式そろえると、生体価格を上回る出費になることも珍しくありません。

さらに、電気代や消耗品の交換費用、餌代などの維持費も継続的に発生します。
短期間では小さな出費でも、年単位で見ると無視できない金額になります。

値段が比較的安価なため、衝動的に迎えられてしまうケースもあります。
しかし、寿命は20年以上と長く、長期的な飼育計画が欠かせません。

ロシアリクガメの歴史は?

ロシアリクガメは、古くから人の生活圏と重なり合う地域で生きてきたリクガメです。
中央アジアの草原地帯では、農地や集落の周辺で見られる身近な野生動物として知られてきました。

森林や熱帯雨林に依存する種とは異なり、比較的開けた環境に適応してきた歴史があります。
このため、環境変化への耐性が高いと考えられています。

一方で、ペット需要の高まりとともに、過去には野生個体の過剰な採集が問題になった時期もありました。
現在では多くの国で輸出規制や管理が行われ、流通形態も変化しています。

現在流通している個体の多くは、過去の流通経緯を経て安定した供給が行われています。
しかし、この背景を知らずに「安価で手に入るカメ」とだけ捉えるのは適切ではありません。

ロシアリクガメは、人の活動の影響を受けながら生きてきた動物です。
その歴史を知ることは、飼育者としての姿勢にも直結します。

過去にはペット需要の高まりにより、野生個体の採集が問題になった時期もありました。
現在の保全状況については、国際自然保護連合(IUCN)が公開している種情報も参考になります。

ロシアリクガメの寿命となつく関係を理解するための総括

  • ロシアリクガメは中央アジアの乾燥地帯に適応してきた小型のリクガメで、動かない時間が長いのは本来の生態によるもの
  • 犬や猫のように感情表現でなつく動物ではないが、人を安全な存在として認識し、慣れることで落ち着いた反応を見せるようになる
  • ロシアリクガメがなつくと感じられる行動の多くは、愛着ではなく経験に基づく学習と安心感の結果
  • 習性として単独行動を好み、構われすぎない距離感がストレス軽減と安定した行動につながる
  • 飼育下での寿命はおよそ20〜30年と長く、紫外線・温度・食事管理が寿命を大きく左右する
  • 生息地の気候を理解し、乾燥気味で温度差のある環境を再現することが健康維持の基本になる
  • 冬眠は野生では自然な行動だが、飼育下では必須ではなく、無理に行わない方が安全な場合が多い
  • 生体価格は比較的手頃でも、長寿であるため初期費用と長期的な飼育コストを含めた判断が必要
  • ロシアリクガメは人の生活圏と関わってきた歴史を持ち、正しい知識と配慮を前提に飼育されるべき動物

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